李美淑先生の執筆章がある本 『グローバルな物語の時代と歴史表象』が刊行されました

本学科教員の李美淑先生が編集に関わり、第8章「世界は『パチンコ』をどう観たか― 三言語?アジア?移民の物語」を執筆した本が2月22日に刊行されました。書籍情報は以下の通りです。

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図書名 『グローバルな物語の時代と歴史表象

―「PACHINKOパチンコ」が紡ぐ植民地主義の記憶』

出版社 青弓社

著者  玄武岩、金敬黙、李美淑、松井理恵(編著者)

テッサ?モーリス=スズキ、鄭炳浩、姜信子、李成市、伊地知紀子、スー?ヒュー、

ハン?トンヒョン、深沢 潮、宮地忠彦、小薗崇明、高鮮徽、武藤 優、藤野陽平、

倉橋耕平、イム?ジョンス、趙慶喜(著)

刊行日 2024年2月22日

リンク https://www.seikyusha.co.jp/bd/isbn/9784787235329/

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概要

在米コリアンのミン?ジン?リーの小説『パチンコ』とそれを原作にした「Apple TV+」のオリジナルドラマシリーズ『PACHINKO パチンコ』は、海外で大きな反響を巻き起こしました。本書は、『パチンコ』が描く1910年代から80年代までの在日コリアン家族の波乱に満ちた人生を読み解くことで、戦前から戦後までの日本の風景、在日コリアンの苦難や差別、物語に通底する植民地主義の暴力性や記憶を掘り起こします。また、『パチンコ』の歴史表象や在日表象から、日韓の歴史認識問題、歴史修正主義の台頭、グローバルなメディア市場で歴史が物語として流通するポリティクスを検証します。表象にとどまらず、生産?消費?規制?アイデンティティという5つの文化の回路からドラマ『パチンコ』を精緻に分析して、東アジアでの歴史対話とコミュニケーションの新たな可能性を示します。(※出版社の紹介から)

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李美淑先生より

本書は、日本学術振興会の科学研究費助成事業(通称、科研費)を受けて行っているプロジェクトの研究仲間とともに開催した国際シンポジウム「グローバルな物語としての『パチンコ』―『在日』の表象と植民地主義の記憶」から触発された様々な問題意識や議論が集まった書籍であります。私が担当した章は、第9章で倉橋さんが書いた「なぜ日本では『パチンコ』がはらやなかったのか」とセットになるような章です。世界ではどのようにみられ、また日本ではどうみられたか(みられなかったか)、OTT時代の物語のあり方と植民地主義の記憶と表象などにご関心のある方は、ぜひ手に取ってみてください。

 

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