貴重書展示~企画裏話~

みなさま、お久しぶりです。まりもまりりんです。
今日は、現在開催中の、日本文学関係貴重書展示の準備風景をご紹介したいと思います。

皆様のご来場心よりお待ちしております。

え?まりりんを知らない?そうですね。しばらく公の場に姿を現しておりませんでしたからご存じない方も多いことでしょう。
しかし、今回は企画展のお話が先ですので、おいおいしばらくぶりの自己紹介をしていきたいと思います。

ご存じのみなさま、わたくしまりりん、生きております。ご心配ありがとうございます。

こちらは、今回の企画展示会場の図案ですね。

近世から近代への時代の流れが順序よく記されています。

手伝いの助手が遅れて行った先には小井土先生がすでに展示品…ではなく、並べていらっしゃる途中でした。

ガラスの外にある展示品をガラス内の小井土先生に手渡しし、先生が並べていくのですが、並べていくにつれてだんだん先生が遠くなっていく。お互い腕と体を最大限に伸ばし貴重書をとにかく並べ続ける。
小井土先生曰く「もう、ツ〇スターゲームのよう…」高木先生「これは膝に来るなあ…」

助手「先生、学術的なことはわかりませんが労働ならできますんで、おっしゃってください!」
小井土先生「そうだ、ティラミスの人ですからね。」
助手「ちがいますよ~、食べ物じゃないですよ、ピラティスですよ」
といったまったく学問からかけ離れた会話を繰り広げつつ…。
高木先生「見てください、ここからは表紙のかんじが違うでしょ?これはね…」
木戸先生「このあたりは、袖珍本シリーズでね。この本は、おおっぴらに読むのではなく、着物の袖からそっと取り出して読むんですよ。当時はそういった位置づけなんですよ」
など、さすが、先生方。物を前にして語りが止まりません。

さて、並べ作業に戻ります。斜面代がガラス内にあるのですが、体重をかけると危険なため、乗らずに並べていかねばなりません。足を大きく開き、少しづつ移動…。これもまた一苦労。
一方木戸先生は時代の流れを反対から攻めてきています。着々と小型展示ケースに貴重書を並べています。これはこれで、頭ぶつけそうですね。

「うわ、これは狭いなあ」とガラス内に入った木戸先生。

見どころを開きたいがために、「もっと狭めないと!空間が足りない!」ということで、広げた貴重書をさらにちょっとずつ寄せていく作業。

場所を決めたら、博物館の学芸員さんが、このように固定してくださいます。

さすが、プロの技が光ります。この、今回の展示にあります、箱入り「南総里見八犬伝」。「裏側に来々軒、とか書かれてそう」と小井土先生がつぶやきながら設置。ぜひ本物を見て、おっしゃった意味をかみしめてください。

さて、やっとここまできました!南総里見八犬伝がここまでそろっている場所はなかなかないのではないか、と先生方はおっしゃっています。ファンなら必見ですね。近代に入ってからの物も、マニアックな品で簡単に出会うことのできないものばかりです。

そして、展示品の中にある「個人蔵」は、先生方が研究のためにお持ちの品々。これまためったに拝見することのできない貴重なものです。

こうして、展示当日を迎えたわけですが、お手伝いの助手は、「そういえば、完成された姿、みてないな…?」と改めて気づいたらしいそうです。

みなさんも、急いで博物館へ!
まだまだ展示期間には余裕があるし、と思っている間に終わってしまいますから、お早めにいらしてくださいね。何度入っても入場は、無料です!

ご来校の際には、感染対策を万全になさって、いらしてくださいね。

まりりんより