日本文学科

木戸雄一

木戸 雄一 (きど ゆういち)

プロフィール

木戸 雄一幕末期から明治期の小説・評論の研究をしています。最近は「啓蒙」をキイワードに、教化や伝達の技術として「改良」を加えられた言語が、どのように人々の言語活動・思考方法などを変えてきたのかについて関心を持っています。それと関連して、近代の出版史や書誌学の研究もしています。近代の新しいメディアの様式がどのように生まれ、どのように経験されたのかについて考えています。そのために歴史文書などを利用した読者研究にも取り組んでいます。

主な著書・論文

  • 「明治期「ボール表紙本」の誕生」(『明治の出版文化』、臨川書店、2002.3)
  • 「「少年探偵小説」の条件―三津木春影『探偵奇譚呉田博士』の場合―」(『児童文学翻訳大事典 第四巻』、ナダ書房、2007.6)
  • 「訳語から合言葉へ―訳語「本能」の来歴―」(『連携研究「文化の往還」沙巴体育投注_沙巴体育官网-在线app下载 Letter vol.3』、2009.3)
  • 「博覧会から議論へ―『昔語質屋庫』の追随作を中心に―」(『国語と国文学』87巻5号、2010.5)
  • 「「自然」の争奪―「小説の脚本化」と「戯曲的小説」―」(『日本文学』60巻11号、2011.11)
  • 「「合言葉」と声の“Popularity”―「本能」をめぐって」(『20世紀の思想経験』、法政大学出版局、2013.3)
  • 「『不如帰』の断片化と再編成 ―「不如帰もの」研究序説―」(『大妻国文』45号、2014.3)
  • 「百科思想の翻訳と転換―西周『百学連環』における専門化と体系化」(『集と断片 類聚と編纂の日本文化』、勉誠出版、2014.6)
  • 「明治期地方文学資料の翻刻と解題(一)―福島県喜多方市「文学攻究会」資料・『愛菫遺稿』上―」(『大妻女子大学紀要―文系―』48号、2016.3)

担当科目 (シラバスを参照してください)

  • 全学共通科目
  • 日本文学科近現代文学関係科目など
 ※ 講義内容は次のリンクより、シラバスページにアクセスし、教員名で検索してご確認ください。
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ゼミの紹介

教員から

木戸ゼミ写真近現代文学の時代は一世紀ほどしかありません。しかしこの間に「文学」の意味するところは大きく変わりました。小説の多くはかつて「文学」ではありませんでしたが、現在では「文学」と見なされています。「文学」作品に出てくる言葉や登場人物の動作も、今とは異なる意味で受けとられていたかもしれません。そして新しいメディアが生まれるたびに、「文学」の形式は変化し続けています。あなたの好きなあの作品も、全く違う読み方をされていたかもしれないのです。

書かれた時代や場所、また異なる立場の読者を想像しながら「文学」作品を読むことは、親友の過去を知ったら知らない人のようだったという体験に似ています。最初はショックかもしれません。でも、やがてあなたはその作品をより深く理解したことに気がつくでしょう。

学生から

木戸ゼミ集合写真卒論では「小説の書き方マニュアルの比較」に取り組むつもりです。マニュアルと言いながら、本・著者により内容が大きく違うのはなぜか、を考えることで、文学・小説の本質を少しでも見極めたいという思いからです。

ことばの表現から、時代から、作者から……、さまざまな視点から作品を読む面白さを私は大学で学びました。また、サークル活動で大学・学部を超え多くの人と接することで、同じ作品を読んでも一人ひとり感じ方が違うことを知りました。答えが一つに限らないのが文学研究の魅力。だからこそどこまで深められるか、文学と真剣に向き合ってみたい。今はそう思っています。

過去の卒論タイトル

  • 少年の戯言世界―西尾維新「戯言シリーズ」の〈セカイ〉の構造―
  • 綾辻行人『暗黒館の殺人』における叙述トリック
  • ライターと小説家―重松清『エイジ』における少年像の改変―
  • 村上春樹「ノルウェイの森」研究
  • 太宰治「トカトントン」研究
  • 世界のハルキスト―「無国籍性」の差異―
  • 蘇る忠臣蔵